建築士に依頼の注文住宅で誰もが羨むおしゃれな住まい!でも自分の意見を引っ込めすぎた結果、住み始めた後に相当の努力が必要になった話

【二階建て注文住宅・体験談】建築士に依頼の注文住宅で誰もが羨むおしゃれな住まい!でも自分の意見を引っ込めすぎた結果、住み始めた後に相当の努力が必要になった話

女性
【購入時の年齢】34歳
【購入時の職業】会社員
【家族構成】
結婚して子供あり
3人家族。妻である自分、夫、年中の長男。10歳になる犬も1匹飼っている。





新築・二階建て・注文住宅
【間取り】4LDK
【構造】木造
【駐車場】敷地内に駐車場2台分有り。夫と私でそれぞれ1台ずつ。

【家の特徴的なもの】
2階にルーフテラス(その下が駐車スペースで屋根のようになっている)がある。
外壁はガルバリウム鋼板で覆っているが、室内は和風な木造。壁も漆喰風の塗り壁。
お風呂の壁も檜の板張り、床に石風のタイルを貼っている。

【金額】(土地代込み)
4001万円〜5000万円

【支払い】
土地代は私の親が出してくれた(現在は母親の名義)。建物は頭金を入れて残りは11年のローンで返済中。名義は夫と私の共同。

【家購入の意思決定者】
公務員である夫と二人で決めたが、希望はほとんど夫の言うことを受け入れた形となった。




【以前に住んでいた住居】
メゾネットタイプのアパートに、結婚と同時に入居。マイホーム購入までの5年間住んでいた。初めは夫と犬、その2年後に子供が誕生し、3人+1匹家族で住んでいた。小学校がすぐそばにある住宅地の真ん中に立地していて、徒歩圏内にスーパー、ドラッグストア、TSUTAYA、コンビニ、飲食店(居酒屋も)等、何でも揃っている場所だった。

【購入タイミング】
元々、夫に一戸建ての持ち家という理想があった。なので結婚してすぐから土地探しをしていた。住宅展示場にも何度も足を運んだ。

【購入の理由】
夫には「一戸建てのマイホームを持っているべき」という固定観念があるようだった。
私はマンションでも良かったが、夫の考えを覆すほどの意志はなかったので、一戸建てのマイホームという形を選ぶことになった。
ただ、子供が男の子で非常に大騒ぎするので、一戸建てにして良かったと思っている。


【建てた場所】
私の実家の近く。



【土地選びの悩み】
私には全くこだわりがなかったが、夫には色々とこだわりがあり、土地の選定は非常に難航した。
今の土地も、4年探してやっと出会えたという感じだった。
私の実家の近く(小学校の学区内)であれば親が土地代を出してくれるという条件があったので、実家の学区内で20箇所は比較したと思う。
初めはハウスメーカーに相談して探し、途中から建築士に注文したいと夫が言い出したので2軒の不動産会社に土地探しを依頼。
最終的には私の親が探し出してきた今の土地に決めた。


【土地選びの決め手】
私にとっては実家からの距離。
(小学校の学区内であれば子供が自分の足で祖父母の家に行くことができ、学童保育を利用しなくても子供を預かってあげられるから、と親に言われたため)
夫にとっては、敷地面積、接面道路の幅、更地であること、元々住宅であったかどうか(元農地だと後々土地が沈むため)、場所の利便性、敷地の前に電柱がないか等の理想があり、それらを大体クリアしていたため。



【業者選びの悩み】
夫の理想で木造建築というのがあったので、木造建築で売っているハウスメーカーに初めは足を運んだ。
その後、おしゃれな雰囲気の家を立てている工務店に鞍替え。
更にその後、県産木材使用を推進している団体の紹介で数人の建築士と面談し、最終的にその中の一人に設計を依頼することにした。
全て夫の意志。
木造のおしゃれな建物にしてくれるかどうかで悩んでいたよう。


【業者選びの決め手】
人柄。
自分の好きなことに躊躇のない人で、無邪気な笑顔に惹かれた。
(60代の人ですが…)
本当は、ハウスメーカー含め今まで見てきた設計のデザインの中で一番、夫の好みとはかけ離れている人だったが、それでも夫もその人柄で惹きつけられたようだった。
私にとっては、意外性のあるデザインが好みだった。
すごくシンプルで綺麗で正直好きだった。



【建物選びの悩み】
注文住宅なので、曖昧な希望を全て建築士の先生に伝えて形にしてもらった。
それまでに見てきた住宅の間取りの中で好きだったものも取り入れてもらった。
抽象的な希望を設計に汲み取るということを先生にしてもらったので、こちらが悩むことはあまりなかった。


【建物選びの決め手】
間取りについては何度も打ち合わせを重ねて、今の形になった。
私には「建物全体がひとつの部屋」という理想があったので、吹き抜けを作ったり、2階と1階でお互いに見やすいなどの工夫をしてもらった。
デザインの詳細は先生の得意とするところに相当寄っていて、私たちが介入できる部分はほとんどなかった。
障子の色や壁の色くらい。
照明も全て先生が決めたので。
でもそのおかげでとてもおしゃれな住宅になった。



【生活と心境の変化】
夫はアパートに住んでいた頃、「一歩も外に出ない日は気分が悪い」と言っていたが、今の家になってそれを言わなくなった。
どこから見ても素敵な家なので、私も家の中にいてどこを見ても楽しめる。
コロナ禍になって家にいることが増えたが、それが苦痛であるということが、家族全員にとって全くない。
5歳の息子も、家の中で走り回って遊ぶことで十分楽しんでいる。
アパートで仮住まいしていた時は、百均の商品で仮の収納を用意して雑然と暮らしていたが、ここにずっと住むと思うと、収納の仕方もランクアップし、快適に暮らしている。
人生の過ごし方について考えるようになり、家で過ごす時間をもっと増やしたいと思い、会社を辞めて在宅の仕事を始めるまでに至った。



【後悔していること】
収納に無駄な部分が多いこと。
アパート住まいの時、収納の少なさが悩みの種で、少しでも多くの収納を作って欲しいと依頼したのだが、実際住み始めてみると、棚の数と高さが生活に全くマッチしていなかった。
収納のある位置やその数そのものは良いのだが、中に入っている棚が余分だった。
特に台所収納は奥行きが深すぎ(先生が見た目を重視して、冷蔵庫と同じ奥行きの収納棚を用意した)、そこにただ高さが変えられるだけの棚が収まっているので、奥の方が完全にデッドスペースとなり使えない。
せめて引き出し式であれば無駄なく使えたのだが、設計の打ち合わせの段階でそこまで気付かなかった。
収納も全て作り付けで、中の棚一枚一枚も非常に高価なものなのに、使えなくて捨てる寸前の状態になっている。
収納の位置だけ決めて、中身は後で自分でネットやホームセンターで購入していればもっと安価に済んだのに、と後悔している。
本棚として利用している収納部分も、棚の枚数を指定せずに注文したら、一枚6000円もする棚板が、合計4枚も使わずに外す状況となった。
収納を用意するのは良いが、もっと精査しておけば良かった。


【マイホームの良いところ】
とにかくおしゃれ。
来た人誰もが細部まで見て行きたくなる。
遠慮がない間柄の人(親、兄弟など)だと、一度案内していても何度でも見て行きたがる。
雑誌やテレビの取材を受けたことがあり(県産木材利用推進の県の事業によるもの)、子供の保育園、私や夫の職場に知られた時にもとても羨ましがられた。
雨に濡れない車の乗り降りができることを先生に希望として伝えていたら、ルーフテラスという形で実現してくれたこと。
単純なカーポートの役割だけでなく、春先には近くの公園の桜を見ながらそのテラスでご飯を食べるなど、家の中で楽しめる要素が満載。
今後はここでバーベキューもしたいと思っている。
テラスに照明もあるので、夜にお酒をここで飲むということも企んでいる。
プランターをいくつか置いていてイチゴや花を育てているが、2階部分なので猫が来ない。
(鳥には気を付けている)
またお風呂も造作なので、毎日温泉気分で入浴できる。



【家での家族の暮らしぶり】
子供部屋はあるものの子供がまだ小さいので、そこは休日に遊ぶ程度。
少しおもちゃを置いている程度で広さがあるので、遊ぶ時は家族全員走り回って遊んでいる。
私の「建物全体がひとつの部屋」という理想が叶えられて隣の部屋とのアクセスも良いので、かくれんぼや追いかけっこなども多彩に遊べる。
子供を喜ばせるのに十分な造りとなっている。
その他の活動はリビングが多いが、大人の寝室にもテレビポートを用意したので、夫は寝る前に寝室でテレビを充分見てから寝ている。
私はまだ1階で子供と寝ているので、夫に知られずネット等して、自分の時間を確保している。


【マイホームでの思い出】
ルーフテラスに十分な広さがあるのでプランターをいくつか用意し、その一つに子供が大好きなイチゴを植えた。
イチゴが収穫できる春先にコロナウィルスの感染拡大が起こり外出がしづらくなったが、子供は毎日イチゴの成長を楽しみにして、数日にかけて収穫できるイチゴを楽しんだ。
収穫している動画を残したが、そうしたくなるほど子供は喜んでいた。
また、住み始めてから今に至るまで、週末は子供と追いかけっこを楽しんでいる。
もっと小さい頃はただの鬼ごっこだったが、少し成長した今は「戦闘中ごっこ」「逃走中ごっこ」をしたがるのでそれで遊んでいる。
アパート住まいの時は下の人の迷惑を考えてできなかったが、今は思いきり走り回れる。


【当時の自分へのアドバイス】
夫と建築士の先生の盛り上がる話に介入しづらいと思うけど、自分の思うことを伝えなさい!
家のことをするのはあなたなのに、男二人に任せていたら家事のしづらい家になりますよ。
実際そうなりました。
夫に理想が多くて自分にはそれがなくて口を挟む余地はないと思っているけど、それは間違いです。
夫のこだわりは「人に見せる時におしゃれで羨ましく見えるかどうか」だけなんだから。
住みやすさに関するものではない。
夫と先生に丸投げせず、きちんと設計図を見て想像してください。
たくさんの無駄にお金を払うことになります!!

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